ドイツ 育成年代の大改革!~7 VS 7の公式戦がなくなる?~

フニーニョの利点

フニーニョは通常の7人制サッカーよりも利点が多いとされております。

  • 一人当たりのボールコンタクト数 UP (7人制より約60%UP)
    ドリブル数:約5倍  パス数:約2倍
    7人制では上手な子が無双して、ボールにあまり触れない子をよく見かけます。解消につながります。
ドリブル 1名15分当たり 比較
Tempo:速度 Ballhaltend:ボール保持率
Gegneruberwindend:敵 突破率

  • 全ての選手に出場時間を確保
  • ベンチ要因を置かない
    この2つはフニーニョの最大の利点です。オーガナイズも大変ですが 汗
  • 多くのゴールチャンス=成功体験
    成功体験は子供にとってとても大切です。7vs7ではあまり点を取れない子もフニーニョなら1点とれるかも!?
  • 特殊ルールによるゲームインテリジェンスUP
    負けている場合は1名追加、点を取るたびに選手交代などの特殊ルール。

フニーニョはドイツサッカー協会が定めたゴールデン10か条をほぼクリアしている試合形式です。子供の出場機会の増大、ボールコンタクト数、ゴールによる成功体験を得る確率UPなど、利点は多くあります。

フニーニョ導入の問題点

ドイツではフニーニョを導入するにあたり、様々な意見が飛び交っております。利点ばかりではないのはもちろんですね。

  • ゴールキーパーが育たないのではないか!?
  • これは正式なサッカーとはちがう!?
  • 道具(ミニゴール)にかかる経費が高すぎる!
  • 子供は正式なゴールを利用すべき!

妥協案など現在ドイツのサッカー指導者の間でどのような方法が良いのかを探っている様子です。まだこれといった問題解決は出てないですが、進めながら色々な意見を聞いて行こうというスタンスのようですね。
何か新しいことをするときは必ずマイナスの意見が出ます。それを承知でみんなでやってみよう!という行動力はさすがだと思います。

日本のサッカー指導者や関係者の皆さんも是非このような大会を開催してみては如何でしょうか。公式戦は難しいかもしれませんが、単発の大会などで一度是非試してみてください。

のるかそるか今後のドイツサッカーの動向が楽しみです。

筆 : 加藤 康人
FCFJ KSS & FCBJ KSS 代表
2019年度 U-12 EU Japan 代表監督

専修大学にて「スポーツ選手能力値最適化システム」の論文とソフトウェア開発。学部最優秀賞を受賞。卒業後、渡独しDFB 指導者B級ライセンスを取得する。大手日系企業に勤務しながら、フランクフルトとブリュッセルに日系サッカークラブを設立し、欧州最大の日系少年サッカー大会 EURO J Jr.CUP の 設立 と U-12 欧州日本代表選抜チームの 初代監督を務める。2021年よりサッカー指導者の傍ら、ドイツ法人旅行会社と日本の食文化を広める飲食店も経営する。

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