ドイツ 育成年代の大改革!~7 VS 7の公式戦がなくなる?~

皆さんこんにちは。
ラジオネーム 「フランクフルトの中山きんに君」こと、かちおコーチです。最近は皆さんにドイツのサッカー事情や子供の育成に必要な知識の情報を発信しようとちょっと頑張ってみてます (笑)

2021年3月 ドイツはロックダウン延長で、さらなる規制強化。サッカーもまたできなくなり、いったいいつになったら通常の戻るのか。。 このブログの改革も次シーズンに実施されるのか怪しくなってきましたが、まぁ、「ドイツではこんなん考えているんやぁ」みたいな感じでお知り置き下さい。



2021年のドイツサッカー協会の指導者講習での情報を配信します。2021年はドイツ育成年代の「大改革」が行われる年です。本来は去年の予定でしたが、コロナの影響で延長になりました。(さらに延長になる可能性もありますが 汗)この改革が「なぜ」行われるかをまずは知ってください。日本でもこの新しい形式をトレーニング方法として導入しているところはよく見かけますが、DFBが「なぜ導入するか」という根本を知らないと、「ただの良いトレーニング方法を知る」だけになってしまいます。

ドイツ 育成年代の問題提起


2021年現在 ドイツでは2つの大きな問題提起がされております。

1.子供のサッカー離れ
ドイツでは2019年と2020年を比較し約3000人の子供がサッカーを辞めている統計が出ております。ここ10年で子供サッカー人口は年々減少傾向にあり、特に年代が上がるにつれてサッカー離れが深刻化している現状です。少子化の原因も考えられますが、子供のサッカーチームは18%、子供の会員数は9%減っている現実です。恐らくこれは日本でも同じ現象が起きてるかと思います。コンピューターゲームの発展、サッカー選手への憧れの低下が原因として挙げられてます。

2.環境の良化による運動神経の低下
過去と比べて子供の運動神経が低下しているのは耳にしたことがあると思います。それは、子供の運動環境が整い過ぎており、昔と今とでは環境に差がでております。現在、ドイツではサッカーをするとなると、綺麗な人工芝や天然芝が当たり前になりつつあり、でこぼこのグランド、ストリート、平坦ではない地面などでサッカーを行う事はほぼありません。また、木登りや公園で缶蹴りなんてものも見なくなりました。環境が良くなることは、運動神経の良化とは比例しない事がわかってきております。私のフランクフルトやブリュッセルの日系サッカークラブでも、「グランドが良くないから」「雨天のグランドではボールが蹴りづらいと子供が言っている」という保護者の声も聞こえることがあります。果たしてそれは子供にとって最良なことなのか、もう一度考える必要があります。

また、1990年代と比べ、現在はスポーツをする時間もかなり減少しています。近年はコロナ禍、更に減少が予想されます。
私が小学生の頃は朝にサッカーして、昼にバスケして、放課後サッカーしてとスポーツ尽くめだったなぁ。

子供のスポーツに消費する時間
1990年:25時間/1週間   2020年:10時間/1週間   

ドイツサッカー協会の見解では、幼稚園から小学低学年年代での公式戦を、できる限り多くの子供達にプレーする機会を与えサッカーする楽しみを知ってもらう事とより多くの成功体験(ゴールやアシスト)での喜びを与える為に「あたらしい改革」を試みようとしております。
これは、サッカーの技術や勝率を高める為、将来ビックプレーヤーを輩出する為だけではないことを、念頭に次章からの改革内容を見てください。この改革は「子供のサッカー離れを防ぐため」が第一の目的です。日本では多くの指導者が戦術や公式戦のサッカーに勝つための方法として捉えがちなので、念頭に述べました。このような背景があり、改革が行われます。

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